2024年11月10日――GOAT FCは、ここ数ヶ月取り組んできた「渦戦術」の進捗を測る重要な試合に挑んだ。相手チーム(TRES CRECER FC)のハイプレスを攻略しつつ、新たな課題と収穫を得た一戦だった。
「渦」の成果と理解度が試された試合
GOAT FCの選手たちは、CBから外渦にパスを通し高い位置でボールを保持するなど、「渦」の基本的な形を試合中に実践しようと挑んだ。特に目立ったのは、右CBのHikaluの突破から始まる攻撃シーンだ。横パスを装いながらサイドを駆け上がり、流れるような渦の動きで中央のNoriにパス。Noriがスピードに乗ってディフェンスラインを突破し、並走していたBuchiとの連携で得点を決めた。これは「渦」の持つ攻撃力を証明した瞬間だった。
2点目も、相手のミスを誘発してボールを奪い、Senaの巧みなフリックを起点にNoriがゴールネットを揺らした。渦戦術に基づくプレッシングと推進力が生んだゴールだった。
収穫ポイント:着実に見えた成長の兆し
監督が着目したのは、以下の3点だ。
1. CB Kentoの積極的なサイド展開
タッチライン際まで攻め込み、外渦に的確なパスをつける動きは練習の成果を反映していた。
2. スローインの精度
長く高いスローインが渦の選手に正確に渡り、攻撃の起点となった。
3. ロンドからの展開力
ボール奪取後の素早いロンドで、相手の重心を崩しチャンスを生み出したシーンが何度も見られた。
課題:新たに見えた「渦」の改善点
一方で、さらなる進歩が求められる課題も明確になった。
• ダイレクトリターンの精度
外渦から中渦へのパス後、ダイレクトで返す判断が甘い場面があり、ターンを試みて相手に奪われるシーンもあった。特にプレッシャーが強い場面では即時のダイレクトプレーが必要だ。
• 逆流する渦の修正
渦戦術の本質は流動性だが、一部の選手が逆流する動きを見せたことで、攻撃と守備のバランスを崩した。特に中渦が不適切に逆流してしまうと、目的とするゲートポジションに相手を引き付けてしまい、逆効果となる。
• セットプレーへの弱さ
コーナーキックとフリーキックからそれぞれ失点。守備陣がボールに集中しすぎて相手を見失う場面が課題として残った。
31番 ピボーテ Tatsuo選手 試合後インタビュー
記者:「試合中、特に意識していたことは何ですか?」
Tatsuo選手:
「相手が1トップの時のビルドアップで、外渦にボールが入った際、Yuta(2ndピボーテ)とポジションがかぶる場面があったので、ポジショニングを迷うことがありました。そこをどう改善するかを意識していましたね。」
記者:「今日の収穫は?」
Tatsuo選手:
「渦の連携で崩す場面や、ボールを奪われた後も渦の流れを活かしてプレスをかけられたことです。ビルドアップも渦の動きもまだ精度は足りませんが、練習でやってきたことが試合の中で出せていて、メンバー間で共有できていると感じました。」
16番 左SB/渦 Buchi選手 試合後インタビュー
記者:「今日の試合で良かったと感じた点を教えてください。」
Buchi選手:
「突っ込まない守備や背面視野を意識したプレスアップがうまくいったと思います。スローインから渦プレスをかける場面でも連携が取れましたし、視野の声掛けもスムーズにできました。」
記者:「逆に、課題だと感じた点は何ですか?」
Buchi選手:
「いくつかあります。GKが4バック時にゲートに構えて逆サイドに展開する動きがまだスムーズじゃなかったり、外渦の時に正確なパスを中渦に繋げられなかったことですね。それから、 Shinnyaさんからの裏へのパスに反応できなかった場面もありました。」
未来への展望:「渦」をさらに深化させるために
今回の試合では、「GKを含めた4バック」の動きや渦の基本的な流れが形になってきた一方で、渦の対極の位置取りを保つ難しさや、セットプレーの守備の脆さといった課題も明らかになった。しかし、それらは「進歩の結果として見えた課題」ともいえる。
「渦をもう一周回し続ける」「ピボーテが適切に下がる」「消極的なバックパスを排除する」など、GOAT FCの次なるステップは明確だ。GOAT監督は「選手たちが着実に成長している。この渦戦術をさらに発展させることで、史上最も戦術的なクラブを目指していきたい」とコメント。
次回の試合では、今回見つかった課題を克服し、より完成度の高い「渦」が披露されるだろう。GOAT FCの挑戦は続く。
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