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春季カナリアリーグ:GOATの総括



春季カナリアリーグが終了し、GOAT FCは0勝3分6敗という結果で10クラブ中9位に終わりました。振り返れば、今季はスタートから苦難の道のりでした。しかし、それでも選手達は成長し、これからの伸びしろを見出しています。今季の春季カナリアリーグを振り返ります。



●苦難のスタート

今季の春季カナリアリーグが苦難のスタートとなる事は以下の理由から明白でした。


コウジの退団

チーム創設当初から、クラブのビルドアップを支えてきた、RCBコウジがポーランドへ移籍。

選手の気持ちを考慮すれば、この船出は祝福でしかありません。


しかし、チーム事情としては難局。

GOAT FCが最も強みとするのはビルドアップ。

特にCBには優れた選手が必須です。

しかもただ上手いだけでは不十分です。何度もGOAT FC独自のビルド理論を伝え、試合で実戦しはじめてアジャストします。

全試合にRCBとしてこれまで出場してきたコウジの退団は、今季のスタートを難しくした最大の要因の一つと言えます。



タカキの就職活動による離脱

RCB同様LCBをこれまで勤め続けたタカキも就職活動の時期を迎えチームから離脱しました。

もちろん就活も、選手の社会人としての未来を考えれば、チームの活動よりも優先するべきである事は言うまでもありません。


タカキはコウジ同様、CBとして優れた逸材です。練習頻度そのものは高くありませんでしたが、戦術を良く理解しドリブルやパスの技術でこれまで何度もチームに勝利をもたらしてきました。


この2人がビルドを支えたからこそ、ここまで複雑な戦術的サッカーを志すGOAT FCのスタートは順調だったとも言えます。


GOAT FCにとってCBは特別なポジションです。

チームがプロ化し選手に年俸を払うのなら、まずCBを最大の高給取りに据えます。

そのぐらいGOAT FCのサッカーを体現する上で、最重要なポジションです。


コウジとタカキが不在の中スタートとなった今季が、難しいシーズンになるのは明白でした。



・ユウマの離脱

昨シーズンの中盤からチームに加入していたユウマも、国家資格取得に集中する為チームを退団しました。


コウジやタカキ同様、ユウマの資格取得へのコミットも、人生における重要な課題であり、当然集中すべき壁です。


GOAT FCはCBも難しいポジションですが、簡単なポジションは一つもありません。

そんな中ユウマは、器用に戦術にフィットし、持前のテクニックでゴールを奪いチャンスを作ってきました。


RIHに攻撃能力の高いユウマが参加し、戦術を理解した事によって「今後のGOAT FCの成長曲線はスムーズに右肩上がりになる」と、私はそう思っていました。


新たな攻撃のキーマンとして期待されていたユウマの退団で、チームは攻撃の軸を失うことになりました。




●シーズン中の難しさ

シーズンのスタート前から難しさが予測できた今季。

しかしそれに追い打ちをかけるように苦難は続きました。


・新たなCB候補ケント&ゼンの適応


チームの核である両CBを失い、我々がその代役として抜擢したのはケントとゼンでした。


ケントは、GOAT FCの中でも総合的な技術に秀でた選手であり、またCBというポジションに対する強い意思がありました。


ゼンは、チームNo1のテクニシャンであり、本人のパーソナリティとしてもボールに多く触れるCBというポジションを望んでいました。

2人のCB起用は、攻撃力を落としてでもビルド力を強化したいという、チームの考えの表れでもあります。


しかしケントとゼンは、CBというポジションへの適応に苦しみました。

2人はチームにコミットし全力を尽くしてくれましたし、実際DFラインからアシストしゴールに繋がるパスを何度も演出しました。二人とも上手く器用な選手です。


ですが、GOAT FCは結果が出れば良いというクラブではありません。

ケントは求められるCBとしての思い切りや大胆さよりも、無難なプレーを選択する傾向が。

ゼンは、テクニシャンであるが故に、戦術ではなく技術を駆使したビルドで局面を打開するプレーが目立つ試合が続きました。


ビルドの質はGOAT FCというチームカラーそのものに影響を与えます。


私はシーズン途中の第四節、対4141のSHプレス化による442♦化に対する、変形のオペーレーションが行われなかったタイミングで、ケントとゼンのCBに決断を下しました。

ゼンをロジックが求められるCBというポジションから、よりパーソナリティに沿った攻撃的ポジションへ移すという苦渋の決断です。


この決断に後悔はありません。

なぜなら、GOAT FCは今の勝利よりも、未来の勝利を優先し『史上最も戦術的なクラブ』を目指すチームだからです。



・エース:シュンタの怪我



シュンタが捻挫により長期離脱。

シュンタはフィジカル、スピード、シュート、ドリブル、戦術理解、全てが高スペックのエースです。


シュンタの離脱は、チームの攻撃力を大幅にダウンさせる要因となりました。チームはシュンタ不在の間、CBを務めてきたゼンへF9を託すことに。

ゼンもF9としての渦の習得などにコミットしましたが、数試合で理解できるほど簡単な戦術ではないという事は言うまでもありません。



・多くの選手の離脱

今シーズンは怪我が絶えませんでした。

不動のLSBとして活躍し続けたノリの骨折。

ゼンの代わりにCBのポジションに入ったシンヤの膝の怪我。

シゲの足首の炎症。

ヒカルの打撲・・・


多くの選手が怪我や体調不良に見舞われた厳しいシーズン。

主要メンバーの離脱や怪我による長期離脱を考えれば、我々の今季は順当な結果と言えるものです。

我々の志しているサッカーは、代役を簡単に当てる事ができません。

どんな優秀な選手も、我々のチームに発生した、怪我や離脱による大きな穴を埋める事は出来ないのです。

日々の積み上げこそが、我々の価値です。





●今季の収穫

結果が振るわなかった今シーズンでしたが、それでもチームは確実に成長しました。


・渦の理解向上

シーズン序盤、チームは相手マンツーマンへの対策として、渦を本格的に練習メニューに取り入れ始めました。

選手達は少しづつ渦に適応し始め、第三節では効果的に渦が機能し始めました。

マンツーマンで繋がせない守備を試行する相手を翻弄し続け、終盤には足を攣った相手がピッチに横たわる試合も見られるようになりました。

ボールを繋がせない相手にボールを繋ぐ事ができるようになったのは大きな収穫です。


・対ゾーンビルド

昨シーズンから我々が武器としてきたのがゾーンに対するビルドです。

怪我や離脱による選手の入れ替わりがあった中でも、ゾーンに対するビルドは安定。

相手がしっかりとブロックを作り、ゾーン守備を敢行すればするほど、我々は確実にボールを前進。

さらに繋ぐだけではなくゴールをしっかり奪い、試合のペースを握り続ける事ができました。

特に、第8節や第9節の前半は、圧倒的なゲーム支配を実行する事ができました。

どんな相手にもこれを90分行う事が、GOAT FCの完成形です。


上記のマンツーマンに対する渦と、ゾーンに対するビルドからの得点力は、その完成形にチームが近づいていると確信できると言える内容です。



・プレスの強化

今季、プレスも強化されました。

「得点の半分は相手コートでボールを奪ってからのものでなければならない」

選手達はプレスのロジックを理解し、相手コートでボールを奪い、ビッグチャンスを作りゴールに繋がる機会も増えてきました。


またプレスはボール支配率にも影響を与えます。

ボールを繋ぐだけでなく相手からボールを一瞬にして奪う事は、相手の支配率をマイナスにするもの。

それはつまり、我々の支配率をプラスに転じさせる大きな要因となります。



新加入選手

今季はみすたーさんの選手募集のおかげで、ユウタ、トモヤ、ジョンハ、ブルノ、ケイが新たにチームに加わり、戦力の底上げを図ることができました。


特にユウタとトモヤはチームの活動に積極的で、来季の主要メンバーとしての活躍が期待されます。












●今季見えた課題

上記で述べた3つの強み(渦、対ゾーンビルド&フィニッシュ、プレス)が今季見えた収穫であるのに対し、明確な課題も浮き彫りになりました。


・リード後の試合運び

第1節と第9節では同点に追いつかれ、第8節ではリードした後に逆転を許したことからも分かる通り、チームは勝っている時の試合運びに課題を抱えています。


サッカーだけに限らずどんな競技も、劣勢時の強さと優勢時の強さが在ります。

得点を奪うまではしっかり守っていた相手、しかし失点と同時に猛プレスを仕掛けるなど、戦い方がスコアや時間によって変わる事は当然起こりうることです。

ただ蹴るだけのサッカーならその対処も難しいことではありません。

ただ我々は繋ぐ事が宿命づけられたチーム。

その流れの変化、緩急にチームはまだ適応できませんでした。


失点を許した相手が、守備の積極性を上げてくることは確定事項です。

であるならば我々は戦術的に、その積極性のリスクを突かなければなりません。

それは得点後のキック&ラッシュであり、渦であり、対角フィード等、それらの戦術を適切に使い分け、前がかりになった相手に対し2点目3点目を奪う事が必要です。


得点後「これでゆっくりボールを繋げる」ではなく

「相手は必ずプレスにくる、その瞬間を見極め一発を狙う!」

そのようなマインドが必要なのです。

これは、意識の問題であり、長期的にしつこいぐらいチームに訴えかける必要があります。



・対サイドの限定

第9節では10人となった相手が3バック陣形を組みボール奪取を試みました。

そうであるなら狙いはWGです。

しかし、選手達は対角フィードを実行できず、結果同点に追いつかれてしまいます。


サイド、特に逆サイドを空ける守備スタイルは、GOAT FCを相手にする敵の常套手段です。

サイドの限定に対し、効果的な対角フィードをチームが習得すれば、まさに形成を逆転できる一手を打つ事ができます。


今チームは練習で対角フィードに取り組んでいます。

横幅をコンパクトにし、中盤でボールを繋がせない相手に対し、対角フィードで形成を逆転する姿をお見せできる日は、そう遠くないでしょう。



・対ロングフィード

相手が繋いでくるのであれば我々の武器であるプレスが猛威を振るいます。

しかし、相手が愚直なまでにロングフィードを試行したら?

今のチームはラインが下がり、コーナーキックを与えてしまいます。

そしてそこを耐えたとしても、そこからのビルド率が低ければ、自陣で長時間ボールを回す事となり、奪われどころが悪ければ失点となります。


我々にとってのロングフィードの怖さは、それそのものによる失点ではなく、自陣深くからのビルドを強いられ、猛プレスを受け、ゲームの流れを奪われることにあります。


これに対応する為には、ラインコントロールを強化する必要があります。

しっかりとボールホルダーに圧をかけ、早急にラインを統制し、上げ下げのメリハリをつける必要があるのです。

我々は殴り合いに強いチームではありません。

我々は陣取りゲームで勝たなければならないのです。




●秋季カナリアリーグに向けて

9月から始まる秋季カナリアリーグでは、今の強みをそのまま活かしつつ、これらの課題をいかに克服できるかがポイントとなります。


リード時の準備、サイドの限定への対角フィード、対フィードに対するラインコントロールなど、課題を克服する方法は既にチームに伝えました。

あとは細部を修正し、実践し、結果に結びつけることが求められます。


さらに、今後のシーズンを見据えて、新たな選手の補強も必要になります。

怪我や離脱のリスクを考慮し、各ポジションの強化を図り、チーム全体の底上げを図ることも急務と言えます。


そして今シーズンはVEOの故障も重なり、十分な質の試合映像を届ける事ができませんでした。これも大きな課題です。

既にVEOは修理に出しており、手元に帰ってきた時には再び質の高いLIVE映像をお届け可能となりますが、それまでの期間は他デバイスを利用し出来る限りの質を確保し、ソシオの皆さんが満足できるコンテンツ作りを徹底する必要がある事を理解しています。


GOAT FCは、秋季リーグでの躍進を目指して、これからも努力を続けていきます。

引き続き温かいご声援をよろしくお願いいたします。

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